ポンコツな自分を受け入れるという選択
「受け入れる」という言葉は、二通りに使われています。
① 諦める → どうせ無理だから何もしない
② 前提にする → そうである前提で、設計を変える
この記事で扱うのは②のほうです。 ①は受け入れているのではなく、考えるのをやめているだけです。
何を受け入れるのか
全部ではありません。変えられない部分だけです。
| 受け入れる(変えられない) | 受け入れない(変えられる) |
|---|---|
| 気づく力そのもの | 気づかなくても回る仕組み |
| 同時処理の上限 | 同時に来ない配置 |
| 処理の速さ | 速さで勝負しない仕事の選び方 |
| 疲れやすさ | 睡眠を先に確保する運用 |
右の列を諦めた時点で、それは①になります。
受け入れるのは左だけで、 左を受け入れたからこそ右に手が回る、という順序になります。
受け入れると何が変わるか
1. 責める時間が減る
「なぜできないのか」を考える時間が、 「どうすれば出ないか」に置き換わります。
前者は終わりませんが、後者は答えが出ます。
2. 人に頼めるようになる
できないことを前提にすると、先に頼めるようになります。 破綻してから頼むのと、先に頼むのでは、周囲の負担がまったく違います。
3. 隠さなくてよくなる
取り繕う労力が消えます。 (→ポンコツでいるのは疲れる)
4. 得意な側が見えてくる
苦手を直すことに全部を注いでいると、 得意な部分は「当たり前のこと」として数えられないままになります。
苦手を仕組みで処理できるようになって初めて、 残った時間で得意な側が伸びます。
「開き直り」との違い
線ははっきりしています。
| 受け入れる | 開き直る | |
|---|---|---|
| 対処 | 仕組みを作る | 何もしない |
| 周囲への影響 | 負担が減る | 負担が増える |
| 発言 | 「これが苦手なので、こうしています」 | 「ポンコツなので仕方ない」 |
判定は簡単で、「周囲の負担が減っているかどうか」を見ればいいです。
受け入れた結果として誰かの仕事が増えているなら、 それは受け入れではなく、押し付けになっています。
受け入れられない時期がある
書いておきたいことがあります。
消耗が深いときには、受け入れることができません。
余裕がない状態で「ありのままでいい」と言われても届きませんし、 仕組みを作る作業自体が新しい負荷になります。
その時期にやることは、受け入れではなく休むことです。 順番を間違えると、「受け入れることすらできない自分」がもう一つ増えます。 (→ポンコツすぎて生きづらい人へ)
受け入れたあとに残る問い
苦手を仕組みで処理し、得意な側が見えてきたとして、 その得意が評価される場所にいるかどうかは別の問題です。
同じ人が、置かれる場所によって正反対に評価されるのは、ここが原因です。
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