ポンコツな営業マンから抜け出す
営業職がきついのは、数字がそのまま人格の評価として扱われやすいところです。
他の職種なら「今月は忙しかった」で済むことが、 営業では月末の一行で全部が説明されてしまいます。
だからこそ、数字を工程に分解しないと手が打てません。
「売れない」を分解する
「営業成績が悪い」は、実際には5つのどこかが詰まっています。
① 母数 アプローチする件数が足りない
② 接触 アポが取れない
③ 把握 相手の課題を聞き出せていない
④ 提案 課題と提案が噛み合っていない
⑤ 決裁 決める人に届いていない
詰まっている場所によって、打つ手が正反対になります。
| 詰まり | やること | やってはいけないこと |
|---|---|---|
| ① 母数 | 単純に件数を増やす | 提案書を作り込む |
| ② 接触 | 初回の言い方だけを変える | 件数を増やす(同じ結果が増える) |
| ③ 把握 | 質問を用意していく | 商品説明を長くする |
| ④ 提案 | 聞いた課題に絞る | テンプレを使い回す |
| ⑤ 決裁 | 決める人を確認する | 担当者を説得し続ける |
**「気合いで件数を増やす」がいちばん多い対処ですが、 ①以外で詰まっている場合は効きません。**むしろ疲れる分だけ悪化します。
どこが詰まっているかの見つけ方
先月の数字を、上の5段階で数えるだけでよいです。
アプローチ 100件 → アポ 3件 → ヒアリング完了 3件 → 提案 3件 → 受注 0件
↑ ここが詰まっている(②)
アプローチ 30件 → アポ 10件 → ヒアリング 10件 → 提案 10件 → 受注 1件
↑ ④か⑤
上と下は同じ「成績が悪い」ですが、必要な対処は正反対です。 分解しないまま「もっと頑張れ」と言われ続けている人は多いです。
向いていない可能性について
分解しても動かない場合があります。
営業の中でも、必要な能力は同じではありません。
| 型 | 必要なもの |
|---|---|
| 新規開拓 | 断られ続けても平気であること |
| ルート営業 | 関係の維持。細かい約束を守り続けること |
| 提案型 | 課題を構造化する力 |
| インサイドセールス | 短時間で要点を伝える力 |
「営業が向いていない」のではなく、 「いまいる型が向いていない」ということは実際によくあります。
断られるのが辛いなら新規開拓は向きませんが、ルート営業では強みになりえます。 ここは配置の問題なので、本人の努力の外側にあります。
数字が人格に見えはじめたら
営業で消耗が深くなるのは、 数字が出ないこと自体より、それが自分の価値として届くときです。
・朝礼で数字を読み上げられる
・未達が続くと、人格に関する言葉が混ざりはじめる
・休日も数字のことを考えている
このあたりが常態化しているなら、成績の話ではなく環境の話に変わっています。